【図解】OculusQuest開発環境を整える導入編(2019/12月版)
今回は初心者でも簡単にOculusQuestを開発する環境を整えていきます。
OculusQuestはAndroidを内蔵していて、Unityで開発が可能なので図解で設定や必須パッケージ等を説明していきます。
筆者環境
・MacBookPro(2017年モデル)
・Unity バージョン2019.2.17f1
前提条件
・UnityHubをインストールしている
・Unity(本記事では"2019.2.17f1"を使用)をインストールしている
・OculusQuestを開発者モードにしてある
前提条件解決参考
・UnityHub・Unityのインストール
・開発者モードについて
1. プロジェクトを作る
UnityHubを起動したらまずプロジェクトを作成します。
今回OculusQuestがAndroidを搭載しているので、先にJDK・AndroidSDKのインストールをしてからプロジェクトを作成します。
まず、プロジェクトを作成するUnityバージョンのメニューを開いて「モジュールを加える」をクリックします。

次に、「Android Build Support」下の項目全てにチェックをつけます。

これでUnityでAndroidアプリの開発ができるようになりました。
2. 各種設定
次にプロジェクトの環境設定をしていきますが、Unityの設定UIの文字が小さいので図でわかりやすく説明していきます。 主な設定はAndroid、VR(Oculus)用の二つですが少々ボリュームがあるので間違えないよう気をつけましょう。
まずそれぞれの設定をするために「Build Settings」を開いていきます。
「Build Settings」はFile>Build Settings
で開くことができます。

「Build Settings」が開けると、下の図4のようになるかと思われます。
ここでまずこのプロジェクトがAndroidアプリプロジェクトであることを下の図4にしたがって設定します。
もし既にこの設定ができていれば、Platfrom欄のAndroidの横にUnityマークがつきます。
おそらくこの設定には5分ほど時間がかかるかと思われるので焦らずに待ちましょう。

Androidプロジェクトに設定できたら次は「Player Settings」で設定していきます。
「Player Settings」は「Build Settings」の左端のボタンを押して開きます。

「Player Settings」が開けると右側に設定一覧があるので、まず「XR Settings」を開きます。
下の図6を参考にVRサポートの設定をしていきます。

これでこのプロジェクトがVRプロジェクトであることが設定できました。
しかし、ここで見落としがちな落とし穴として下の図7のような警告があります。
内容は、「Vulkan」というグラフィックAPIがXRに対応していないという内容です。
ここではあくまで警告として表示されていますが、ビルドするときにエラーが出てしまうのでこれを無効にする設定をしていきます。

「Vulkan」グラフィックAPIを無効にするには、「XR Settings」の少し上にある「Other Settings」で設定します。
「Other Settings」を開くと下の図8のようになるので、図8を参考に設定します。

次に、Androidアプリとしての設定をしていきます。
項目は、Androidアプリパッケージ名の形式でパッケージ名の設定とAndroidのAPIレベルの設定です。
パッケージ名は好きに決めても良いですが、APIレベルは図9で指定されたものを設定してください。

設定はこれで終わりです。
3. アセット入手
これでプロジェクトがAndroidとOculus開発環境に設定できたので、Oculus開発アセットを適用します。
アセット名はOculus Integration
でUnityAssetStoreからダウンロード・インポートできます。
UnityAssetStorewo開くにはUnity画面中央部のビューのメニューの「Asset Store」をクリックします。
アセットストアが開いたら検索欄でOculus Integration
を検索をしてアセットページを開きます。

Oculus Integration
のページが開いたらDownloadボタンを押してダウンロードをします。
ダウンロードが終わるとDownload
と書かれていたボタンが図12の様にImport
に変わるので再度クリックします。


Import
を押すと図14の様なウィンドウが出てくるので、右下のImport
ボタンをクリックしましょう。
すると、アセットのインポートが始まるので終了を待ちます。
このインポートも少し時間が掛かるので気長に待ちましょう。

インポートが終わると下の図13の様なアラートが出るかもしれません。
このアラートはパッケージ等のアップグレードを要求していますので、もしこの様なアラートが出たら指示に従ってアップグレードしていきましょう。
アップグレードが終わると再起動を要求されるのでUnityを再起動します。

ここまでの作業がうまくいくと下の図15の様にAssetsフォルダ直下にOculus
フォルダが生成されます。
この中にOculusを開発するためのプレハブなどが格納されています。

これで開発するための材料が揃いました。
4. アセットをプロジェクトに適用
アセットのインポートができたらこれで自由に開発ができるようになりました。
まずはVR内で自分の視点となるカメラを配置していきます。
VR視点カメラのプレハブは、Assets/Oculus/VR/Prefabs/
フォルダのOVRCamera.prefab
です。
このプレハブをヒエラルキーにドラッグ&ドロップして追加します。

OVRCameraを追加できたら、元からあった「Main Camera」を削除します。

次に、OVRCameraRigの設定を下の図18を参考にします。
この設定でカメラがOculusQuest用に設定されます。

5. 実機で動かす
ついに実機で動かす段階まで来ました。
前章でVR視点のカメラオブジェクトだけを追加したので実機で動かすと360°何もない空間が見えるようになります。
予めOculusQuestは開発者モードにしておき、PCにUSB接続しPCからのUSBデバッグを許可しておきましょう。 それでは実機で動かしてみましょう。
再度「Builld Settings」画面を開いて「Build And Run」ボタンを押して実機実行します。

ビルドが始まる前に、ビルド名とビルド先を設定します。
設定が終わったら「save」ボタンを押してビルドします。
このビルドも時間が掛かる作業になるのでくつろいで待ちましょう。
ビルドが終わるとOculusQuest側で勝手にアプリが立ち上がるので、動作を確認しましょう。

無事実機確認がとれれば、これでOculusQuestの開発環境が整ったことになります。
終わりに
OculusQuestを開発する時MacbookとType-C一本ですむのでVR開発もとても便利になったと思います。
ただ、開発時に毎回ビルドして実機デバッグでは時間がかなり掛かる様な気がするので何か方法があればまた記事にしたいと思います。
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